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メルボルン教室 教室長ブログ

教室長杠 知子

東京都出身。日本では個別指導や教育関連のボランティアに携わり、生徒には学力だけでなく自己肯定感も高めることが大切であるとも実感している。たまたま見かけた企画でヨーロッパの電車チケットが当選したため、スペイン・マドリッドからフィンランド・ロヴァニエミまでヨーロッパ縦断の旅をしてみたところ、列車での一期一会や車窓からの景色に魅了されてそれ以来、電車の旅にもはまる。新しい場所へ行くことや新しい経験をすることが何より大好き。約20カ国の大都市から山奥まで巡りながら得た知見も交えて学ぶ楽しさ、考える楽しさを伝えていきます!

伊達政宗公の復顔、見たことありますか?

こんにちはメルボルン教室からお届けします。

前回のブログの続きを書こうと思います。

幼少期の頃からうれしいことがあったときなど絵で表現することが多かったという戸坂さん。

芸術に興味をもったきっかけから復顔師になるまでに経験されてきたことや、縄文時代から現在にいたるまでさまざまな時代の復顔をされているなかで、メルボルン教室の生徒もよく知っている伊達政宗公の復顔について話をしていただきました。

こちらは昨年3月に最先端の科学的調査と復顔技法によって伊達政宗公の容貌を復元するプロジェクトとしてNHKと伊達家の共同企画、瑞鳳殿資料館協力のもとで行われたものです。
(*瑞鳳殿:仙台藩祖伊達政宗公を始めとした伊達家三藩主の霊屋)

頭蓋骨のレプリカは1974年の墓の発掘調査で見つかった遺骨をもとにつくられたもので、右側の目が失明していたと考えられる理由は、骨の形からわかっていたとのこと。

今回の調査で政宗公は右眼の眼窩(眼球が収まる穴)の高さが左側よりも2ミリメートルほど狭いことが判明しました。その原因は若いときに右眼の視力を失い、右眼周辺の筋肉があまり使われていなかったためと考えられています。そのため復顔では左右の眼に違いを表しています。

携わったときのお話だけでなく、像も見せていただきました。
(東北旅行で瑞鳳殿に行くのもいいかもしれませんね。)

さて、イベントでは戸坂さんが長らく疑問に思っていることを話してくださいました。詳細はここでは控えますが、今もその答えはでていないとのこと。ただ、昔の人がのこしてくれたものにその手がかりがあるかもしれないと考えていらっしゃるそうです。

戸坂さんにとって『昔の人がのこしてくれたもの』といえば『芸術』と『科学』。

これらを丁寧に読み解いていくことで疑問に思っていることの答えが見えてくるかもしれない、というお話で締めくくってくださいました。


復顔像の展示風景


質疑応答では、卑弥呼が占う方法に関する質問など歴史を遡るものもあり、生徒たちはそれぞれイメージを膨らませながら楽しそうに参加していました。

後日、教室に来たときに「もっと、戸坂さんのお話を聞きたかった!」という生徒もいましたし、国語の授業で読んだ文章に『こめかみ』が出てきたときに「戸坂さんが教えてくれたことだ!」と、こめかみに手を当てながら発言してくれた生徒もいました!

海外の場合、ヨーロッパなどの大学では歴史上の人物を復元することを学べる環境があり、アメリカではFBIが顔の復元の研究をしているのですが、日本では復顔をする方はまだわずかとのこと。
日本でも増えていくと、歴史の新たな角度から知れる機会も増えるかもしれませんね。

(このようなお話を聞けたことで、模型を見たときにその背景を想像する情報が増えたので、博物館での滞在時間がもっと長くなりそうです。(笑)

戸坂さん、この度はありがとうございました!


復顔制作プロセス


職業探検!復顔師の仕事とは?

こんにちは。メルボルン教室からお届けします。

今回は、復顔師のお仕事について紹介しますね。

発掘された頭蓋骨に粘土をつけ、生前の顔を復元することを「復顔」といいます。

残されているものは骨だけ。この限られた情報からその人々を蘇らせるお仕事なのです。

博物館などで復顔した作品を目にするのは、その場に訪れた人でもごく限られた時間かもしれません。でも、ここにも深い世界があるんです。

旧石器時代から現代まで、数多くの復顔に携わられている戸坂明日香さんにお話いただきました。


まずは復顔のプロセスについて。

頭蓋骨が発掘されたものの破損している場合は、同じ発掘場所から骨の破損部分を見つけ出し、つなぎ合わせて復元されるとのこと。

そして、頭蓋骨は「骨の形状」や「発掘された場所と状況」などから身元が行われます。

こちらの作業は修復の専門家が行なうため、複数の方が携わる作業となるそうです。

その後に、戸坂さんをはじめとした復顔師により次のようなことが行われます。

・骨の計測
・眼球の固定
・表面に近い部分の筋肉をつける
・半分だけ皮膚をつける
・髪型の形成



違和感のない表情でおさめるところなど、科学と芸術のバランスが求められるポイントもあるとのこと。

そして、髪型といっても時代によって種類はさまざまですよね。『江戸時代中期の町人で男性』の復顔をされたときは、江戸文化の研究者よりアドバイスをいただいたそうです。

しかし、時代によっては髪型に関する資料や文献が無い場合もあるため、そうした時代の復顔をする時には髪文化の研究者や人類学者、造形業者などと相談しながら決めることもあるそうです。

この後は型取り業者さんによって型取・彩色して完成となりますが、彩色のときにも戸坂さんが立ち会って監修されます。このようにして完成した作品も見せていただきました。


ここではお話いただいたごく一部を紹介していますが、クイズなども交えたお話でしたので、初めて知る世界でも生徒たちが興味をもって聞いていました!

長くなったので今日はここまでにしますね。


講習会が終わりました!

こんにちは。
メルボルン教室からお届けします。

どの学年もすべて対面で講習会を実施し、難しい問題にチャレンジしたい人や、苦手な単元を得意にしたい人には特別講座を開講しました。

「スタンプラリーテストを合格してスタンプを全部集めるぞ!」と、一生懸命取り組む姿もありました!

どの生徒も講習会初日にかかげたそれぞれの目標に向かってよく頑張りましたね。

新しいタームが始まります。
学校もエピスも楽しんでほしいです!


職業探検!「世界初!?どうぶつ科学コミュニケーターの仕事とは!?」

皆さんこんにちは!メルボルン教室からお届けします。

今回は「どうぶつ科学コミュニケーター」というお仕事をされている大渕さんにお話をしていただきました。

皆さんは「どうぶつ科学コミュニケーター」というお仕事を聞いたことはありますか?

大渕さんは書籍などを監修されるだけでなく、メディアにも出られているのでもしかしたら見たことある方もいるかもしれませんが、このようなお仕事を知る機会はあまりないかもしれません。

「科学コミュニケーション」という科学のおもしろさや科学技術をめぐる課題を人々へ伝え、ともに考え、意識を高めることを目指す活動と「動物学」を融合した「どうぶつ科学コミュニケーター」として、大渕さんは日々お仕事をされております。

当日は、ご自宅と繋いでくださったので、さまざまな生き物に囲まれて暮らしているようすに生徒たちは興味津々。



大渕さんと10年は活動をともにしている、相棒のタマオというアフリカ原産のボールニシキヘビにも登場してもらいました。

こちらのタマオは他の種類のヘビにはあまりない特徴があり、ニシキヘビの仲間は後ろ脚が退化しきっておらず、現在も残っているということや、顔のまわりにピット(*1)と呼ばれる穴が空いていることも説明してくれました。
(このピットは赤外線センサーになっていてニシキヘビやクサリヘビの仲間は”温度を見る”ことができるとのこと。!)


生き物に囲まれて過ごす大渕さんの家を見ながら生徒からは
「かっこいい!!」
「いいなー!」
と声を上げて画面に見入っていました。

生き物の話だけでなく、大渕さんがエピスの生徒と同じ頃にどのようなことに興味があり、その後どのような勉強をして今に至っているのか、ということもお話をしてくれました。

自分で決めた道を進もうとしたときの出来事から学びがあったお話や、仕事を選ぶときに意識するといいこと、といったお話からも、それぞれに思うことがあったようで一生懸命メモを取る姿もありました。

これからの働き方はもっと変化することでしょう。学力を鍛えて向上させると同時に、世の中には自分で道を切り拓いて明るく楽しく働く大人がいることや、大渕さんのように活躍している人たちは、やっぱり勉強もしっかりされてきていることも知ってもらえたと思います。

大渕さん、貴重な機会をくださりありがとうございました!



大渕 希郷(おおぶち まさと)氏 プロフィール
神戸市生まれ。京都大学大学院・動物学教室を単位取得退学した後、上野動物園・飼育展示スタッフ、日本科学未来館・科学コミュニケーター、京都大学野生動物研究センター・特定助教を経て、“どうぶつ科学コミュニケーター”として活動中。夢は、今までにない科学的な動物園をつくること。特技はトカゲ釣り。
「もしも?の図鑑 絶滅危惧種 救出裁判ファイル」(実業之日本社)ほか著書多数。
科学教室の開催やTV出演監修などもこなしている。

大渕 希郷氏ホームページはこちらです。

(*1)ピットについて
ニシキヘビ類とクサリヘビ類ではその位置も精度も異なるため、詳細を知りたい人はこちらのサイトも参考にしてくださいね。


「ユニバソロジ」とは?

こんにちは。メルボルン教室からお届けします。
「ユニバソロジ」という言葉はご存知ですか?

こちらは二度の宇宙飛行をされた宇宙飛行士の毛利 衛さんの提唱する考え方なのです。 宇宙のUniverseに、学術を意味するlogyをつけた造語で、いろいろな視点でものを見ることを意味しています。

先日、そのユニバソロジについてご本人が話されている番組を聴き、今の地球環境などを外側からの視点で考える時間にもなりました。 宇宙飛行士と同じ視点で地球を見ることは地球儀でもできますが、Geo-Cosmos ジオ・コスモスというものでもできます。

日本へ行ったときには、Geo-Cosmosをのんびり眺めながら地球で起きていることや自分にできることを考えていたことを久しぶりに思い出しました。

番組の最後に紹介されている曲、Jeff Millsの曲‘Where light ends’がYouTubeにあり、デザインも興味深いので動画でご覧になることをおすすめします!

ものをみるスケールが違うなかで毛利さんとコミュニケーションをとった経験は、自分の世界をかなり広げてもらえたので、こちらのお話を皆さんにも聴いてみていただきたいです。

実は、9月12日は「宇宙の日」なんです。毛利さんが初のスペースシャトル宇宙飛行をした日で、今年は30周年を迎えます。節目を記念したイベントがあるかもしれないので楽しみです!