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受験基礎知識

海外からの大学受験

4. 単身残留・単身留学のススメ


保護者の海外駐在等に伴って海外の高校へ通っていた高校生が、保護者の帰任時の選択肢として、1. 日本の高校に編入する、2. 保護者は帰国し、自身はホームステイなどをしながら単身で現地の高校に残留するという、2つの選択肢が考えられます。

高校編入を選択する場合、海外現地校やインターナショナルスクールで学習していた内容と日本の高校の学習内容には大きな隔たりがあるため、編入試験は英語以外の教科ではかなり厳しい結果となることが容易に予想できます。したがって、本来の自分のレベルではない高校へ不本意ながら編入することになり、モチベーションは大きく低下する可能性があります。また、大学によっては海外の高校を卒業していないと帰国生入試の受験資格が得られないため、一般入試を受けなければならないケースもあります。

一方、単身残留を決意した場合、ホームステイをしながら高校へ通うことになりますので、学校の勉強や受験勉強だけでなく、身の回りのこともすべて自分でしなければなりません。また、外国人ホストファミリーと上手くやっていくことも求められます。大変なことも多いと思いますが、本当の意味で異文化体験できる貴重な機会になる可能性もあります。
なお、単身残留は、多くの大学・学部で受験資格として認めていますが、残留の決断をする前に受験希望の大学に問い合わせは必ずしておきましょう。

単身留学とは、保護者の海外駐在等と関わりなく、自分の決断で海外の高校へ通うことです。単身残留同様に、親元を離れて生活のすべて自分でこなす必要がありますが、努力次第では英語力の大きな向上や、生涯に渡ってつきあえる外国人の友人を得られることなど、その苦労や費用を差し引いても大きなメリットがあるでしょう。
 また、高校卒業時には、帰国生として大学受験の面で大きなメリットがあるのは、ここまで述べてきたとおりです。しかし、単身留学を出願条件で認めていない大学・学部もありますので注意が必要です。以下は、単身留学を認めない主要な大学・学部ですが、実際には必ず入試案内を参照したり、大学に問い合わせたりしましょう。

単身留学を認めない主な大学・学部

国立大学秋田大学 工学資源
千葉大学お茶の水大学
電気通信大学
東京外国語大学
東京学芸大学
一橋大学
横浜国立大学 経営学部(経済学部は可)
九州大学
私立大学青山学院大学(条件によっては可)
学習院大学(条件によっては可)
慶應義塾大学 医学部・薬学部

*国立大学は単身留学を認めない学校が多い。一方、私立大学は多くの大学が認めている。


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