香港学習塾 epis Education Centre

わかば深圳教室 教室長ブログ

教室長末木千尋

2011年12月に香港へ赴任。旧九龍教室、わかば深圳教室とで合計6年間勤務をし、2017年から再び深圳へ。きめ細やかなサポートには定評があり、時間が経つのも忘れついつい話し込んでしまうことも。本気で立ち向かう生徒の守護神として頼れるアネゴ的存在であるスエキチ先生は、衣食住どれをとっても刺激の絶えないここ深圳での生活がお気に入り。暑さには弱いが辛さには強い。好物は山椒のたっぷり入った激辛料理全般だとか。

東京都立国際高校 国際バカロレアコース 9月入学試験結果

わかば深圳教室から合格!

今夏もっとも注目の帰国生対象の入試、東京都立国際高校国際バカロレアコース(都立国際IBコース)の9月入学試験が7月3日、4日の2日間に渡って実施され、結果が9日に発表されました。
わかば深圳教室から受験をしたH.Mさんは見事合格!
初年度の情報が少ない中、本当によくがんばったと思います。

都立国際IBコースは今年開設の新コースです。
国内での国際バカロレアへの関心の高まり、都立の人気校国際高校で国際バカロレアが取得できるということもあり、昨年からこの入試は非常に注目されてきました。

入試は4月入学試験、9月入学試験の2回実施されましたが、
どちらも応募倍率が4倍を超えており、その注目度高さがうかがい知ることができます。

帰国生対象の入試というと、教科数が少なかったり、英語だけで受験できたりと、何らかの優遇措置があるものですが、このIBコース入試はそんな生ぬるいものではありません。
国内入試の中でも最も難易度の高い入試と言っても過言ではありません。

今回は、その入試の特徴やH.Mさんが合格できた要因などをご紹介したいと思います。
  

都立国際国際バカロレアコース選抜試験について

試験教科は以下の通りで、「1」の英語運用能力検査で基礎的な英語運用能力が確認された上で、「2」〜「6」の項目を合計750点で合否判定されます。

1.英語運用能力検査 筆記試験[60分]面接試験[10分]100点
2.学力検査(数学)[50分] 200点 日本語又は英語
3.小論文 [50分] 200点 日本語又は英語
4.個人面接 [15〜20分] 200点 日本語又は英語
5.集団討論 [35分] 100点 日本語又は英語
6.調査書(成績証明書) 50点

それでは一つ一つの試験についてみていこうと思います。

1.英語運用能力検査

筆記試験[60分](リスニング、リーディング、ライティング)
面接試験[10分](スピーキング)

この試験は総合の合否判定とは関係がなく、基礎的な英語能力があるかどうかを判定するためのテストです。将来的にIBコースで学習していく上での基礎能力をテストします。英検でいえば準2級程度の英語力があるかどうかのテストです。

2.学力検査(数学)

このテストは都立の進学指導特別推進校(小山台、駒場、新宿、町田、国分寺)が実施するテストと同等のレベルの内容で、通常の都立の入試問題よりも難易度が高く設定されています。私立高校レベルの数学の準備をしないと、200点満点中20点30点という点数を取ってもおかしくないレベルです。逆にしっかり準備した生徒は120点、130点は取れるテストですので、ここで100点以上の差が出てくると思われます。

3.小論文

小論文ということで、帰国入試でよくあるようなエッセイや作文とは異なります。図表やデータなどの資料を与えられ、その資料を読み取った上で課題について自分の意見を述べます。
言語は日本語、英語を選択できますが、日本人学校の生徒が英語で、インター・現地校に通う生徒が日本語で書くには難易度の高い内容です。
内容はこれまでのところ国際的な立場で意見する必要性のあるテーマが出題されているようですが、環境問題や世界における日本の立場などに対して一定の知識・見解を持つ必要があります。
数学同様に付け焼刃の知識や文章力では対応できず、事前の周到な準備が必要です。

4.個人面接

ここでは学校が公表している通り、意志・意欲を重要視しています。そもそもIBコースに入学するということは、IBが掲げる教育理念に賛同していることが条件になるので、学ぼうとする意志はもとより、自らの将来へのビジョンや国際社会との関わり方まで問われることになります。
点数配分も数学同様の200点と配点が高く、個人面接でどれだけ自分の気持ちを表現できるかも重要です。

5.集団討論

まさにコミュニケーション能力が問われています。テーマを与えられてから考える時間を与えられ、その後討論を行います。自分の意見を押し付けるだけではなく、相手の意見を聞き入れつつ落としどころを探ります。相手を論破することが目的ではありません。
集団討論もにわか仕込みでは対応できません。普段から自分の意見を持ち、意見を伝える努力をしてきたかが問われています。

6.調査書(成績証明書)

学校成績、検定類や活動の成果をみるということですが、配点は低めの50点です。普段の学校での努力が重要なのは言うまでもありませんが、IBコースの試験においていえば、数学、面接、討論などの能力が非常に需要だということがわかります。
 

この試験にどのように対応すべきか

ここまで見てこられた方には、この試験が一筋縄では通用しないことがお分かりになるかと思います。まだ公表されていないようですが、募集枠以上の応募があったにもかかわらず相当数が不合格になり、募集枠以下の合格者数になったようです。
特に初年度生なので学校側が相当慎重に選抜を行っていることがよくわかります。


アルゴクラブ「ジオ作品展」入賞への道4

いよいよ7月です。
わかば深圳教室では一学期をかけてジオ作品展入賞をめざして練習してきました。
これまではどんな風に作ったらよいのかわからなかった子供達も
自由な発想で作ることができるようになってきていて、子供達の成長ぶりを
目の当たりにしています。

来週には、今ままでご紹介したものなどから展覧会へエントリーします。
入賞作品がでるか楽しみです!


「かき氷」そうま

「スペースシャトル」Taichi

「花火」慧美


今日の算数の授業より「メビウスの帯」

6年生の算数の授業では「メビウスの帯」を扱ってみました。
細長いリボン状の紙で輪を作ります。
その時に、ひねりを加えるとメビウスの帯になります。
この形状は非常に面白く表面をたどっていくと、表面も裏面も通ってしまうという不思議な
形状です。

この帯だけでも面白いのですが、これをリボンの中央の線をたどって切ってみると、また
面白いことが起こります。

今日は1回〜4回ねじったものに挑戦。
切る前に予想を立ててから実際に切ってみました。

数学的には「向き付け不可能性」という性質があり、工業にも応用されているのだそうです。
こういったものに実際に触れてみることで子供達の想像力はきっと膨らんでいくものと思います。
新しいデザインかもしれませんし、新しい製品、新しいアイディアにつながっていくかと思うと、
算数にも夢がありますね。


まずはメビウスの帯を作ってみます。

2回ひねりの中央を切っていくと、大きな一つの輪になりました。

3回ひねりの場合は・・・・。2つの輪ができて鎖状につながりました。

4回ひねりだと、一つの輪には変わりはないのですが、結び目ができてますね。


星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。


昨晩、夜空を見上げてみるとひときわ明るく輝く星が2つ。
珍しく金星と木星が並んで輝いていました。

ひときわ輝くというよりも深圳では、その2つだけが見えて他の星はほとんど見えませんでした。

金星は内惑星(地球の内側を回る惑星)なので、夕方か明け方の空に、まだ明るさの残る時間帯に見ることができるのですが、昨日は、金星が東方最大離角の位置にあり、太陽から最も離れて見える日で、暗い夜空に金星が輝いていたので、ぱっと見た時は飛行機の光かと思うほどの輝きを放っていました。

東方最大離角という位置にあるのは6月7日だけですが、しばらくの間は金星が見やすいので、夜空を見上げてみてください。すぐに見つかるはずです。天体望遠鏡をお持ちの場合は、ぜひ望遠鏡でも見てみてください。ちょうど金星が月で言うなら半月のような形 に見えます。

ちなみに、6月20日(土)20時頃には月、金星、木星が近い位置に見られます。日本ではこの日に天文イベントもあるようです。香港のアベニュー・オブ・スターズには良く天文ファンが集まって、望遠鏡で月や惑星を観察しています。この日も行ってみるといいかもしれません。

さて、清少納言の枕草子にも金星が登場しています。

  星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。

すばる=プレアデス星団、ひこぼし=アルタイル、ゆうづつ=金星、よばひ星=流れ星

それにしても、すばるを選ぶところがなんとも憎いところです。
街の明かりのせいで、ボヤッとした星の集まりにしか見えない“すばる”ですが、平安の夜空での存在感はもっと違っていたのかもしれません。

通常は5、6個の星の集まりにしか見えませんが、双眼鏡を使えばすぐに10個以上、ガリレオは30個以上数えたのだとか。

金星を見て、平安の夜空を思ってみるのも、すこしをかし?


NHKスペシャル 生命大躍進 第1集「そして“目”が生まれた」


5月10日(日)に放送されたNHKスペシャル生命大躍進生命大躍進 第1集「そして“目”が生まれた」が非常に面白く、驚きの内容だったので、理科の各クラスでも紹介しました。その第2集が6月7日(日)にあり、その前日に第1集の再放送も予定されています。生徒のみなさんにもぜひ見てほしいのでここで紹介いたします。

第1集はそのタイトルの通り、人間がその進化の過程でどのようにして“目”を手にしたのかに迫っていきます。再放送があるので、見ていただくのが一番ですが、少し内容に触れておきます。

番組のタイトルから安易な想像で、どうせ人間の祖先の動物が海底で暮らしていたころに進化の過程で目も進化させていったのだろうと考えながら見ていたのですが、そんなことではありませんでした。

まず“目”を最初に手に入れたのは、なんと動物ではなく植物だったということが一番の驚きです。しかし植物が手に入れた“目”をどのように動物が手に入れるのか。そこには奇跡としか思えない偶然が何度も繰り返されていました。その偶然がなければ、動物に目がなかったとしてもおかしくないですし、目がないのであれば、恐らく今の形の人間は存在していないことでしょう。

ここでは内容を書ききれませんので、詳しくはやはり放送を見ていただくのが一番です。

なお、日本のテレビを見る環境にない方は、NHKオンデマンドでも動画を購入することができます。この番組は216円ですから、今や人民元で約10元ですね。子供達のお小遣いで購入させるのもいいのではないでしょうか?

それから、この番組のWebサイトも楽しく作られているので、一度ご覧になられても良いかと思います。http://www.nhk.or.jp/seimei/

この番組を通じて、少しでも理科好きが増えてほしいですし、生物としての人間の奥の深さ、歴史について少しでも興味を持ってもらえればと思います。


NHKスペシャル 生命大躍進 
  第1集 6月6日 午前2時35分〜午前3時35分
  第2集 6月7日 午後9時00分〜午後10時00分