香港学習塾 epis Education Centre

フランクフルト教室 教室長ブログ

教室長仲田 敬之

大阪八尾生まれ、京都府木津川市(奈良まで徒歩1分)育ち、京都と奈良のアイデンティティを手にいれる。関西学院大学在学中、アメリカ南部を一人旅、ジャズの衝撃を受ける。関学卒業後、アメリカ留学、英語力に磨きがかかる。中学・高校・大受受験の英語・国語・社会の文系教科指導から、補習校での指導経験を活かしたインター・現地校生への日本語・小論文指導までを幅広くカバー。

高校受験をしない中3生の9月以降

受験生にとっては9月以降はいよいよ入試に向けてラストスパートに入っていくタイミングですが、高校受験をしない中3生は9月以降どう過ごすべきかという話は何度かしてきましたが、もう一度したいと思います。

高校受験のない中3生、日本人学校生の場合はインターへ、現状インターに通う生徒の場合はそのままインターを継続ということになります。
では、学習の指針はどのように考えるべきか?

これからインター進学を控える生徒の場合、まずはインター進学への準備ということになると思いますが、来るべき受験に向けての方向を定めることを忘れてはいけません。多くの場合は、大学受験ということになります。

数ヶ月後の高校受験ではないので、遠い先の話に感じてしまいがちですが、案外そういうわけではありません。

目の前に入試がない分、エクストラの時間が生まれたような錯覚を覚えるかもしれませんが、英語のハードルが上がる分、のんびり過ごしていると、直前になって時間が全然足りないなんていうことは往々にしてよくある話です。

英語のハードルが上がるというのは、インターに行くので英語の学習をしなければならないということではなく、インター生であることが前提となるので、受験時に求められる英語力の基準が上がるということです。

昨今、「帰国生入試」というカテゴリーが変わりつつあるので、海外生だからと言って、一概に帰国生入試を目指してということにはなりませんが、だからと言って一般入試を受けるという流れにも通常はなりません。

AOや特色選抜のような入試を交えて受験することになるのですが、いずれにせよ英語力を証明する必要性がなくなることはありません。

その準備をしていくことになるのですが、忘れてはならないのが、英語圏の現地校にずっと通っているような受験生とも同じ基準で評価されるということです。
学校や学部によって基準の高低はまちまちですが、いわゆる難関大になればなるほど英語基準に関してはネイティブレベルの受験生が有利になる基準が増えます。

例えば、TOEFLで100を基準としたとき、ネイティブレベルの英語力を持つ生徒にとっては、そんなに時間をかけて取り組むことでもない一方、高校からインターに初めて進学した生徒にとっては、かなり長い道のりとなります。

語学力であるわけですから、これまでの言語環境で大きく差が出るのは仕方がないことです。

しかし、もし自分が行きたい大学、学部で設けられている基準が高ければ、それを克服するしかありません。経験の短さを考慮してくれるということも、まずありません。

ですので、高校受験がなく、大学受験で勝負しようと考えている中3生は、早いタイミングでTOEFL / IELTSに向けた学習に舵を切ることがアドバンテージになるのです。

厳しい道のりであることは確かですが、2年間しっかり頑張れば、英語圏の現地校生なみのスコアを叩き出すことは可能です。

それは、これまでの先輩方が証明してくれています。

ぜひ、このタイミングで一足先に、先を見据えた学習に切り替えていきたいところです。



中学生英語の語彙について。時事ネタを取り入れるべきじゃないだろうか!?

数年前に指導要領が改定され、中学校で学習する英語の難度が若干上がりました。
その中で、仮定法が中学での学習単元となったことで大騒ぎになっていました。

今回は、中学英語について別の側面から提言です。


3月からの新年度を前に、新中学1年生の体験授業の準備をしていました。

通常、新中1の英語授業の体験といえば、

be動詞の使い方
This is /That is~These are Those are~
etc

と、なんと言うかいわゆる英語の基礎文法のような感じになりがちです。
どうも、おもしろくないなあと思って、色々考えているときに2020年度と2021年度の慶應志木で時事英語に関する問題が出題されていたことを思い出しました。

こんな感じの問題です。

(      )tourism to Japan has more than tripled in recent years.

語群A【 in     kick     melt    break】                      
語群B 【 off     bound     through     down】

語群Aと語群Bを組み合わせて(   )に入る語を考えると言う問題です。

ということで、難しすぎるかなとも思ったのですが、中1体験授業で、上記のような問題をいくつかやってみました。
出題された問題そのままだと、さすがに未習事項が多すぎるので、対訳はつけました。

ノリが良かったということもあるのですが、結構盛り上がって色々相談しながら取り組んでくれるもんなんですね。

もちろん、こういうことって中学校でも習わないことですが、普段ニュースなどを見ていると実は目にしているものです。それを、ネタにして英語で教えない手はないだろうと。

やり方によっては、ほとんど英語経験のない小学生でも理解してできるのですから、どんどん中学生の英語学習の中に取り入れていくべきではないかと思うのです。もちろん、ここでも再三行っているように文法は超大事なので、しっかり学習すべきですが、それと同じくらい語彙力も大事です。

テキストや教科書に載っているような例文や語彙では英語学習もつまらないでしょう。

「使える英語を」という声はよく聞くのですが、使える英語の中には当然「使える語彙」も入っているべきです。

なので、少々難度が高く感じることもあるでしょうが、それは教える側の感覚であって、実は負荷を与えればどんどん吸収するものだなということを改めて実感しました。


もうすぐ英検!英検2級要約問題攻略法

今年の英検からライティングが変わります。
英検2級では要約問題が追加され、ライティングが2題となります。

大きな話題になっていて、対策をどうするかという議論をよく目にしますが、実はそれほど難化するというわけではありません。

英検も近づいてきたので、今回は発表されているサンプル問題を使ってポイントを整理してみたいと思います。

構成としては、

・旧来の考えに加えて、新しい考えが選択肢に加わった
・その選択肢のメリット
・その選択肢のデメリット

という、極めてシンプルなもの。
これを要約していくのが課題となります。

As a new choice, some college students nowadays choose to share a house withe roommates.
(新しい選択肢)

というような感じで始めて、次にルームシェアのメリットについて一文でまとめていきます。

One of the advantages is that house-sharing can give them an opportunity to get help or advice from roommates with their academic activities.
(メリット)

次に、短所に移っていくのですが、その際の書き出しとして、解答例ではHoweverとしていますが、

on the contrary
nevertheless

などを用いるのもありです。

その上で、
Some students may experience difficult time with their roommates regarding the difference in their lifestyles.
(デメリット)

もちろん、使用する表現は異なっても問題ありませんが、上記で記したように、

・旧来の考えに加えて、新しい考えが選択肢に加わった
・その選択肢の長所
・その選択肢の短所

について、それぞれ1文で簡潔にまとめることを意識してください。
また、使用する表現はシンプルで構いませんが、余裕があれば語彙に工夫をこらしてみるのも良いでしょう。

受験される方は参考にしてみてください。
頑張ってください!


四谷大塚全国小学生テスト:フランクフルトでもやります。


全国統一小学生テストのご案内

今年もやります。
四谷大塚全国統一小学生テスト!

ご興味がある方、我こそはと思う方、腕に覚えのある方、ぜひチャレンジしてみてください!
受験はもちろん無料です。

6月2日(日)
小1 9:00~10:05
小2 9:00~10:05
小3 9:00~10:15
小4 10:25~12:40 (4科)
小4 10:25~11:50(2科)
小5 9:00~11:40(4科)
小5 9:00~10:35(2科)
小6 9:00~11:40(4科)
小6 9:00~10:35(2科)

お申し込みはこちらの四谷大塚Webサイトより直接お願い致します。

https://www.yotsuyaotsuka.com/pform/toitsutest/
定員に達したところでお申し込み受付は終了させて頂きます。


公立高校受験について考えてみた&英検対策を受けよう!


いよいよ新学期がスタートします!

新たに受験生になるみなさんは、気合が入っているのではないでしょうか?
フランクフルトからは公立高校を目指す方も少なくないので、今日は公立高校受験について考えてみたいと思います。

公立高校志願者全員に当てはまるわけではありませんが、海外からの公立高校受験を考えている方は、ほぼ皆さん大学受験を前提としているのではないでしょうか。

行きたい公立高校に入学した3年後には大学受験があるということを無視した高校受験の取り組みはどのようなリスクを孕むのかを理解する必要があります。

公立校を受験する場合、まず第一に気になることが「学校内申」という方も多いはずです。

例えば、日本人学校に通っているとした場合、中間テスト・期末テストといった定期テストの成績をしっかり取らなければならないということです。

当然無視することができない視点ですが、学校内申を揃えることは、受験準備において絶対条件であって十分条件ではないということです。

よく起こる勘違いが、学校で学習する内容が最重要であり、定期テストの得点がしっかり取れていることが、高校受験において志望校合格の手がかりとなると考えることです。

地域や受験する学校によって、確かに学校の学習を中心に据えていることで対応できる場合もあるでしょう。しかし、受験する公立高校のレベルが高くなればなるほど、入試問題そのものの難度が高くなり対応できなくなることが起こりえます。

自校作成問題を採用している学校や、大阪のように入試難度によって複数の問題を用意している場合は、なおさらです。

例えば、東京都の自校作成問題の難度は相当高く、日比谷などでは合格者平均が60%前後ということも珍しくありません。受験者は早慶高などを併願している層が多いにも関わらずです。中には開成高校合格者が含まれることもあります。

ですので、この点においても、学校の学習が十分条件にならないことは絶対に自覚すべきですし、我々のような塾は、そのことをしっかりと喚起すべきです。

もう一点あります。

冒頭で大学受験ということに触れましたが、公立高校に進学するということは、生徒の大半は入学後3年経過すると大学受験に挑むということになります。

中学入試、高校入試、大学入試を並べてみたとき、一般論として実は高校受験だけ難度が大きく下がることになります。

例えば、早稲田を考えた時、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学高等学院、早稲田大学の中で、最も合格しやすいの早稲田大学高等学院です。(大学は学部にもよりますが)

もちろん、簡単ではありませんが、中学と大学の難度と比べると差が出てしまいます。高校のレベルが低いということではなく、制度に理由が隠されています。

まず、高校受験の場合、中学受験をした優秀な層がごっそりいないという点があります。しかし大学受験では、付属校の生徒たちはいないにせよ、私立・国立の中高一貫校で鍛えられた受験生が戻ってくることになります。早稲田のレベルで言えば、麻布や武蔵、駒場東邦、聖光学院などの高校募集をしていない難関校出身の受験者たちと競うことになるわけです。

そこで、公立高校を受験するという点に立ち返ってみます。

3年後に、このような厳しい状況が待ち受けているという中で、果たして中学時代に学校の定期テスト中心の学習でよいのかということを一考してみるべきだと思います。

確かに、公立高校の入試問題は一般的に言えば、いわゆる私立難関校の問題より平易です。

だからと言って、そこに照準を合わせて、難しいことやチャレンジングな学習を経験していないことは、将来的に大きなリスクとなって跳ね返ってきます。

中には、中学時代は学校の学習しかしていないのに、大学入試時に平気で難関国公立大に合格する生徒もいます。しかし、それは特殊な例であり、通常は積み重ねがあることで難度の高い目標もクリアできるわけです。

だから、大学受験を前提とする公立高校志願者こそ、しっかりと難関校受験する受験生たちと同レベルの学習をする必要があると思っています。

高校受験はあくまで通過点、大学受験ですら通過点。

不透明な時代を生きていかなければならない今の中学生のみなさんは、本気で将来を見据えてチャレンジングな環境を乗り越えていく耐性とスキルを身につけていく必要があると、心から思っています。


話は変わりますが、第1回英検も近いですね。
高校受験を目指すみなさん、ぜひ英検2級まで合格した上で受験に臨んでほしいと思っています。

2024年度第1回英検対策にご興味のある方は、こちらからお問い合わせください。

http://www.epis-edu.com/contact/