香港学習塾 epis Education Centre

シドニー教室

教室長ブログ

運動なら外出OK

裏山からの風景(お気に入りの休憩場所)


3月に入ったあたりから、新型コロナウイルスの影響でオーストラリア国内、国外のランニングイベントが軒並み中止になりました。中には10月開催予定のイベントもすでに中止が決定。「さすがにちょっと決めるの早すぎないか!?」と思いましたが...。きっと僕だけでなく、走る人や泳ぐ人、自転車を漕ぐ人など、レースやイベントへの出場を楽しみに、それに向かってトレーニングをしていた人は多いはず。それがこんなことになってしまい、でも理由が理由だけに誰を責めるわけにもいかず、ただ諦めるしかない悶々とした日々を送っていることでしょう。

僕なんか、あんなに頑張って、斜度を付けたトレッドミルの上をハツカネズミのように走ったり、汗水鼻水垂らしながら山を登ったり、崖を下ったりしていたのをピタリと止めてしまったからか、暴飲暴食に走ってズボンがちょっときつくなり、肩凝りはひどく、気持ちもなんだか晴れ晴れとしません。

ところで、新型コロナウイルスの収束を目指して、オーストラリア政府は日常生活に数々の制限を課しているのはご存じの通り。現在は原則自宅待機ですが、その例外として「食料・必需品等の買い物」「医療・ケア」「運動」「通勤・通学」が挙げられています。中でも注目すべきは「運動」。「なるべく家から出るな!」という状況で例外として挙げているたった4つの行為の1つが「運動」なのです。さすがはスポーツ好きなオーストラリア! 人とつるんでやるのはダメだけど、運動ならお出かけOKなのです。

世の中がこんな風になる以前、僕は午前中にFitness Firstで一汗流してから教室に来るのが日課でしたが、現在スポーツクラブは営業禁止。なので、運動のために外出はOKでもジムには行けないのです。ということで、行ってきました裏山へ! 僕は好き好んで田舎に住んでいるので家から1kmも走ればトレイルに入れます。水を1.5リットルと携帯食料を背負ってキロ5分半から6分くらいのゆっくりペースで走り始めました。するとだんだん気分が良くなってきて、以前の自分のように考え方がポジティブなってくるから不思議です。

「コロナって言ったって、せいぜい2、3カ月、まあ長くても半年くらいで終息するだろ? そしたら10月あたりにはレースが再開されるかもしれないな。その時、オレはこの脂肪が載った腹で出場するわけ? まあ腹はともかく、今何もせずに暴飲暴食してたら、100kmとか100マイル(160km)なんてもう完走もできなくなっちゃうかもよ。ホントにいいのそれで?」と。

走ったり、泳いだりする人はみんなそうなんじゃないかと思いますが、走っている最中ってこんな風にものすごくいろいろなこと考えませんか? 今日はさらに、少し前に出場したレースのことを思い出していました。

トレイルランニングのレースで山を登っている時、めちゃめちゃ苦しいんです。10時間とか20時間とか走り続けている途中で、数百メートルも山を登らなければならないことが頻繁にあります。そんなとき「オレ、なんでこんなことやってんの?」「もう止めちゃう?」と本気で考えたりします。でも、そんなときはいつも「終わりは必ず来る(頂上に着く)んだからあと少し頑張ろう」と自分を鼓舞します。道が曲がりくねったりして先は見えないことは多いのですが、頂上は必ずあるし、その後は下り坂があるんだ! と自分に言い聞かせ脚を進めます。

コロナも必ず終わりが来るだろうし、今はその時に備えてやるべきこと(トレーニング)をしておかないとなあ、と前向きに考えられるようになりました。久々にトレイルとロードを合わせて15kmほど走って家に着く頃には、気分もスッキリし、午後は仕事もはかどりました。単純で安上がりなんですよ。

「勉強も同じです」な〜んてことを言いたくて書いたわけではなく、今日は純粋に自分のことだけですが、いずれは世の中が平常に戻るでしょうし、学校も始まって入試も行われるでしょう。その時にエピスの子どもたちが困らないように、zoomでもなんでも活用して授業を継続してあげることが僕たちの仕事だと思っています。


教室長坂本 龍

自身も現地校で海外生として暮らした経験から活躍の場を再び海外に求めて渡豪。日本の学習塾でも教室長として受験指導に当たっていた経験を活かし、シドニーでも子どもたちと一緒になって昼夜、笑あり・真剣な眼差しありの授業を展開中。1秒でも多く子どもたちの役に立てるようにありたいというのが根本にある。趣味は資料集や便覧を読むこと、楽器演奏とトレッキング、最近はジム通いも続けている。座右の銘は「Carpe Diem(日々を大切に)」。